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治療院雑話

新型コロナウィルスについて、これまでにわかっていること

■コロナウィルスって何?

風邪のウィルスの一種です。

『ヒトに日常的に感染する4種類のコロナウイルス(Human Coronavirus:HCoV)は、HCoV-229E、HCoV-OC43、HCoV-NL63、HCoV-HKU1である。風邪の10~15%(流行期35%)はこれら4種のコロナウイルスを原因とする。冬季に流行のピークが見られ、ほとんどの子供は6歳までに感染を経験する。多くの感染者は軽症だが、高熱を引き起こすこともある。HCoV-229E、HCoV-OC43が最初に発見されたのは1960年代であり、HCoV-NL63とHCoV-HKU1は2000年代に入って新たに発見された。【感染症疫学センターHPより】』

これら以外に重症急性呼吸器症候群コロナウイルス(SARS-CoV)や中東呼吸器症候群コロナウイルス(MERS-CoV)今回の新型コロナウィルスがあるわけです。

 

■新型コロナウィルスって何?

上記以外のコロナウィルス以外の新しいコロナウィルスということです。

従って我々は抗体を持っていません(体内の免疫システムに敵の情報がない為に苦戦を強いられそうですということです)

治療方針や方法などは過去の経験によって予測し実証してるしかすべがないので、症例報告がまとまっていない今現在は情報が錯綜しております。

現段階でわかっているのは
・接触感染、飛沫感染が重傷あるということ
・軽い方でも1週間近く風邪症状が続くということ(抗体がないので)
・持病を持っている方、高齢者の方は重症化しやすいということ
・肺炎に移行してから重症化(人工呼吸器装着対応を要する状態)までの進行
 が早いということ

 

ここで詳しく解説くださった高山先生(厚生労働省にお勤めの医師で噂の岩田医師とプリンセス号について意見交換をされている)の文章を引用させていただきたいと思います。

『新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の臨床像について、おおむね分かってきました。敵を知ることで、戦い方も見えてきます。そのための封じ込め(時間稼ぎ)でしたから、まずは発生初期における目的に至ったと言えます。次は流行の立ち上がりに向けて、個人、家庭、学校、施設、病院、事業者・・・ それぞれに必要な備えをとりましょう。

新型コロナに感染したときの臨床像は、2つのパターンに分けられます。

まず、風邪症状が1週間ぐらい続いて、そのまま軽快するというもの。この経過をとる人が大半です。新型コロナといっても、重めに発症するわけではありません。ほんとに風邪です。ただ、普通の風邪は2,3日で治りますが、新型コロナだと長引くのが特徴です。

次に、風邪症状が1週間ぐらい続いて、倦怠感と息苦しさが出てくるもの。体がむくんだり、下痢が重なる人もいるようです。高齢者や基礎疾患のある方において、この経過をとる人が多いのですが、健康な壮年層にも見られることがあります。一方、この経過を子どもがとることは極めて稀とされています。

感染してから発症するまでの潜伏期間は5日(1-11日)ぐらいで、入院を要するほどに重症化するのは、さらに10日(9.1-12.5日)経ったころだと見積もられています。感染力が強いのは、発症から3~4日目ぐらいだと考えられていますが、重症化すると感染力も維持されて院内感染を引き起こしやすくなっています。

若者と高齢者で臨床経過が異なるので、重症化率と致命率についても世代別に考えた方がよいと思います。いまだ、世代別の疫学報告はありませんが、私個人のざっくりとした印象で言うと・・・、若者の重症化率と致命率は、統計的に見れば、ほぼゼロ%でしょう。一方、感染した高齢者の1割ぐらいが重症化して、1%ぐらいが死亡するのではないかと感じています。これは、やや甘めの見積もりであって、要介護高齢者や入院患者では、さらにリスクが高まるものと考えてください。』

 

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